安倍晋三首相(61)は米国訪問などの日程を終えて2日夜、政府専用機で羽田空港に帰国した。7日の内閣改造に向け、検討を本格化させる。既に麻生太郎副総理兼財務相(75)や菅義偉(すが・よしひで)官房長官(66)ら主要閣僚は留任させる意向を固めており、派閥を結成して首相後継を公言する石破(いしば)茂地方創生担当相(58)が閣内に残留するかどうかが焦点。新設する「1億総活躍担当相」の人選も注目される。
石破氏は、安倍首相の自民党総裁再選を受けて9月28日に石破派を結成し、首相の後継「ポスト安倍」を目指す考えを表明した。派内では政権構想の準備や、党員の支持拡大に向けた地方回りなどのため、閣外へ身を引くべきだとの意見が根強い。
一方、首相は党内で70人を超す入閣待機組にも配慮して石破氏の留任を見送るか、首相の批判勢力の受け皿になり得る石破氏を閣内に取り込んだ方が得策か、慎重に検討しているとみられる。