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五輪の海浄化「達成は不可能」 リオ、セーリング会場 下水処理計画が頓挫 (1/3ページ)

2015.8.10 00:00

8月8日、リオデジャネイロ五輪のセーリング競技の会場となっているグアナバラ湾で、水質汚染対策を十分に行わない当局の怠慢に抗議し、カヌーやボートで繰り出してデモを行う人々=2015年、ブラジル・リオデジャネイロ(AP)

8月8日、リオデジャネイロ五輪のセーリング競技の会場となっているグアナバラ湾で、水質汚染対策を十分に行わない当局の怠慢に抗議し、カヌーやボートで繰り出してデモを行う人々=2015年、ブラジル・リオデジャネイロ(AP)【拡大】

 南米大陸で初開催となるブラジル・リオデジャネイロ五輪まで1年を切ったなか、セーリングの競技会場の深刻な水質汚染問題がクローズアップされ、8日、多数のヨットや漁船が海上に集結し、対策を怠っているとして当局に抗議するデモが現地で行われた。AP通信が独自に行った調査では「スプーン3杯分の水が選手の体内に入ればウイルスに感染する危険性は99%」などとする結果が出ており、国際オリンピック委員会(IOC)も世界保健機関(WHO)からの要請を受けて、リオの関係当局に水中のウイルス分析を命じた。

 ごみ回収効果なし

 セーリング競技は、リオ東部、コパカバーナ地区のグアナバラ湾で行われる。世界三大美港に挙げられる景観を誇るが、岸辺に立つと、どぶのような異臭が鼻を突く。約380平方キロと広大な湾には貧困地域から生活排水が未処理で流れ込み、海底油田の掘削の影響で油も浮かぶ。

 五輪招致活動でリオデジャネイロ州政府は、12%程度しかなかった湾周辺の下水処理能力を2016年までに80%に高めて浄化することを公約。湾に流れ込む河川周辺の8カ所に新たに下水処理場を建設する予定だったが、この期に及んでも1カ所しか完成しておらず、計画は完全に頓挫している。

メダリストらデモ

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