2015.5.13 00:01
グーグルが公道での走行試験を行っているトヨタ自動車の「レクサス」をベースとした自動運転車。後方にカメラやセンサーが付いていても追突のもらい事故を防げなかった=2014年12月16日、米カリフォルニア州マウンテンビュー(AP)【拡大】
米グーグルが開発を進めている自動運転車の公道での試験走行で、2009年から6年間に11件の事故が起きていたことが分かった。AP通信の報道を受け、グーグルが公表した。いずれも追突されるなど自動運転車側には過失のない“もらい事故”と説明している。ただ、グーグルはこれまで試験走行での事故やトラブルは起きていないと公表しており、事実上の隠蔽(いんぺい)に非難が集まっている。グーグルが自動運転車の実用化の大前提としてきた「必ずミスを犯す人間の運転よりも安全」という主張にも疑念を招きかねない状況だ。
7件は追突「回避不可能」
「これまで20台以上の自動運転車を使い、170万マイル(約272万キロ)の試験走行を行い、うち自動運転モードは100万マイル(約160万キロ)だった。事故は11件発生したが、けが人はおらず、車のダメージも軽微だった」
グーグルの自動運転車プロジェクトの責任者クリス・アームソン氏は11日、IT分野の著名ライター、スティーヴン・レヴィ氏が運営するブログメディア「バックチャンネル」で、事故発生を明らかにした。
発端は、AP通信の11日のスクープ報道。昨年9月以降に3件の事故が起きていたと報じ、あわてたグーグルは公道での試験走行を開始した2009年以降の事故件数を公表した。