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サイバー銀行強盗1000億円荒稼ぎ ロシア、ウクライナ、中国のハッカーか (1/3ページ)

2015.2.17 00:00

世界中からハッカーが集まる会議「カオス・コミュニケーション・コングレス」の参加者たち。ハッカーたちの技術は政府や企業の予想を超える速度で進化している=2014年12月27日、ドイツ・ハンブルク(AP)

世界中からハッカーが集まる会議「カオス・コミュニケーション・コングレス」の参加者たち。ハッカーたちの技術は政府や企業の予想を超える速度で進化している=2014年12月27日、ドイツ・ハンブルク(AP)【拡大】

 ロシアのコンピューター・セキュリティー大手「カスペルスキー・ラボ」は16日、2013年末から現在までに、全世界30カ国の銀行約100社が極めて高度なサイバー強盗に遭い、総額10億ドル(1185億円)が不正送金される被害に遭っていたとのリポートを公表した。被害の大半はロシア国内の金融機関だったが、日本や米国、そしてオランダやスイスといった欧州の金融機関の被害も多く、こうした金融機関から数百万ドル(数億円)が不正送金されていた。インターポール(国際刑事警察機構)やユーロポール(欧州刑事警察機構)はロシアやウクライナ、中国のハッカー集団による犯行の可能性が高いとみている。

 ATMが大金はき出す

 カスペルスキーの発表前に資料を入手した2月14日付米紙ニューヨーク・タイムズや2月16日付英BBC放送(いずれも電子版)などが報じたが、その手口はかつてないほど巧妙だ。

 ハッカー集団はまず、標的となる多くの銀行の行員数百人の社内パソコンに電子メールで「カーバナック」と呼ばれるウイルスを送る。ハッカーたちは、感染したパソコンから行員のキーの打ち方や当該パソコンのスクリーンショット画像のデータなどを入手し、自由自在に外部操作できるようにする。

行員まねる まるでスパイ

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