香港民主派は、中国側や親中派の香港政府が行政長官の「普通選挙」から民主派を排除しようとしていることに強く反発。今月14日以降、デモや集会を繰り返し、1万人超の大学生や約3000人の高校生は抗議の授業ボイコットも行った。さらに10月1日には大群衆で金融街のセントラル(中環)地区を占拠する抗議行動を実施する。
一連の運動の中で、天安門事件(1989年)時の学生リーダー、ウアルカイシ氏(46)や柴玲(さい・れい)氏(48)になぞらえて内外のメディアからも注目されているのが黄さんだ。
黄さんはまだ中学生だった3年前、中国政府が中国人としての愛国心育成を目的とした「道徳・国民教育科」を香港の小中学校で導入しようしていることに「教育に名を借りた洗脳だ」などと抗議して、10代中心の学生運動組織「スカラリズム(学民思潮)」を結成。そのリーダーとして力を発揮し、2012年9月には香港中心部で12万人の中高生らを動員して抗議デモを行い、中国当局から「過激派」としてマークされるようになった。