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「海難史最大の謎」170年ぶり探検船発見 “北極利権”狙うカナダ (1/3ページ)

2014.9.11 11:23

カナダ・キングウィリアム島

カナダ・キングウィリアム島【拡大】

 1845年に英国を出港し北極海を通って大西洋と太平洋を直接結ぶ航路の開拓を目指した航海中に消息を絶った2隻の探検船のうち1隻が、約170年ぶりに発見された。捜索を行っていたカナダのスティーブン・ハーパー首相(55)が9日発表した。

 現在の北極海では地球温暖化で海氷が激減した結果、新航路が出現。北極圏に眠る天然資源にも注目が集まり、ロシアや米国、中国、日本などが“北極利権”を狙っている。かつて英国領だったカナダは、今回の発見を通じて北極圏における主権をアピール。利権争いへの参戦をもくろんでいる。

 「カナダにとってまさに歴史的な瞬間だ。約200年前の探検によって北極圏におけるカナダの主権の基盤が築かれた」

 ハーパー首相は声明で、発見の意義をこう強調した。

 甲板構造 当時のまま

 発見されたのは、英海軍将校のジョン・フランクリン卿が率いた探検船「エレバス」と「テラー」のうちのどちらか。総勢約130人の探検隊はカナダ北側を通る北西ルートで大西洋から太平洋を目指したが、すれ違った捕鯨船2隻の乗組員に目撃されたのを最後に消息を絶った。

氷に囲まれて立ち往生し、乗員は全員死亡したとみられているが…

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