≪閣僚会合日程示せず≫
日米など12カ国が参加してカナダのオタワで開催された環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉官会合が7月12日、閉幕した。鶴岡公二(こうじ)首席交渉官は閉幕後の記者会見で「首席交渉官でやるべき作業が少なからず残されている」と述べ、首席交渉官らで事務協議を継続する考えを示した。12カ国は閣僚会合の開催日程を示せず、合意実現にはなお時間がかかる。
今回会合の議長国を務めたカナダ政府は12日、ウェブサイト上で「次回会合の日程や場所は決まっておらず、現時点で閣僚会合は予定されていない」との声明を発表した。
12カ国が目指す早期妥結に向けては、閣僚会合で各国の意見の隔たりが残る関税協議のほか、知的財産や環境などの難航分野で政治決着を図ることが不可欠だ。継続する事務レベル協議で、いかに論点を絞り込む作業を加速し、閣僚会合の開催にこぎ着けられるかが交渉前進の鍵を握る。