グーグルが眼鏡型端末「グーグルグラス」を英国で6月23日に開発者向けに発売したところ、英国内のほぼすべての映画館で、映画本編の盗撮防止を理由に座席での使用を禁止されていたことが7月2日までに分かった。米国でも昨年(2013年)5月、開発者向けに先行発売した際、プライバシー保護などの観点から、飲食店やカジノなどで着用禁止の動きが一気に広がった。現実世界とネットの世界をリアルに融合する画期的なウエアラブル(身に着ける)端末として脚光を浴びるグーグルグラスだが、本格的な普及には課題が山積だ。
国内ほぼすべて
「映画館の観客は、映画が上映中かそうでないかにかかわらず、シアターの座席ではグーグルグラスの着用を禁止する」
英国映画館主協会(CEA)のフィル・クラップ会長は、館内でのグラスの使用規定をこう説明した。
英紙インディペンデント(電子版)などによると、CEAには全英の90%の映画館(約3900スクリーン)が加盟している。今回打ち出した使用規定には法的強制力はなく、あくまで勧告だが、加盟する映画館はこれに従うとみられる。