2014.6.8 09:30
中国や韓国、北朝鮮は「歴史の背骨」の捏造に膨大なエネルギーを注ぐ。しかし、超弩級の3Dプリンターを開発し“人造背骨”を組み込んだところで、歴史の方で拒否反応を起こす。もっとも、拒否反応で「壊死」した部位(歴史)は直ちに切り取り、人工的に付け替える。事実は関係ない。日本人なら、恥ずかしくてとても口に出せないウソを堂々とつく。例えば、アジア安全保障会議の公開討論が行われた5月30日、安倍晋三首相(59)を批判した中国全国人民代表大会外事委員会・傳瑩(ふえい)主任委員の発言。
「魚釣島(沖縄県石垣市・尖閣諸島の中国名)問題を拡大し『中国が脅威だ』と言っている。(中国脅威)神話を作り上げ、それを言い訳に国防政策を変更しようとしている」
怪しい「四千年の歴史」
断るまでもないが、ここで使われた「神話」とは、わが国の《日本書紀》や《古事記》に記され、悠久の歴史の中で伝えられてきたそれではない。根拠がなく、事実を隠蔽したでっち上げの喩え。無礼な外交発言には唖然とさせられる。古事記にも在り、祝詞に象徴されるが、日本では古来より「言=事」と考えられ「良き言葉を発すると良き事を、悪しき言葉を発すると凶事を招く」と、言葉が持つ力《言霊(ことだま)》が信じられてきた。中国の結婚式では、忌み言葉は禁句ではないのだろうか。
傳氏の発言は事実でない上に真逆。安倍政権は、いわゆる「神話を作り上げ」ているのではない。むしろ「神話を削除」し始めた。発言は、それを認識する傳氏の焦りに映る。