日本を訪れた外国人客が12月20日、初めて年間1000万人の大台を突破した。この日夕に成田空港で記念セレモニーが開かれ、太田昭宏国土交通相が達成を宣言した。
1000万人目となったのは、タイから来た事業家のパパン・パッタラプラーシットさん(58)と妻のユパーダーさん(52)。2人が登場すると、くす玉が割られ、太田国交相らから記念品が贈られた。
政府は、観光立国を掲げて「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を開始した2003年に、10年までに1000万人を達成する目標を設定したが、11年の東日本大震災、東京電力福島第1原発事故などで訪日観光が冷え込み、達成が当初目標から3年遅れた。
今年は、円安で外国人の訪日旅行に割安感が出たのに加え、7月からタイやマレーシアなど東南アジア5カ国の訪日客へのビザの発給要件が緩和されたことが追い風となった。
尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる日中関係悪化で訪日客の減少が続いた中国も9月以降は回復が鮮明となった。