晩ご飯のおかずがおわん一つだったら…ひもじい? 「一汁食のすすめ」が共感を呼んでいる。一汁といっても具だくさんで栄養たっぷり。どんな食材とも合うだしやみその特性を生かし、味わいのバリエーションが広がっている。家族のために頑張る母親に向けて、疲れたり献立に悩んだときは「一汁でいいんです」というやさしい提案だ。子育て世代のみならず「夫と2人の食事は適当に済ませたい」というシニア主婦層、食事がジャンクになりがちな単身者にもおすすめだ。(重松明子)
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「仕事を終えて帰宅するのは午後7時。毎晩、品数作らなくちゃというプレッシャーに襲われている」「最初は一汁でいいの?と思ったけれど、見た目もオシャレで満足感がある」「これをどんどん広めて、『手抜き』の罪悪感から解放されたい」…。
小さな子を持つ30代の母親たちが、調理実習の手を止め語ってくれた。
2月に東京・浅草で開かれた「『YGM』 夕食はご飯とみそ汁だけ」と題したワークショップに計23人が参加した。「子供のために毎日手料理を」という思いと、「献立が浮かばない」「時間がない」というジレンマを解決に導く一汁レシピとは…。
ピーマン詰めで成形の手間を省きオーブンで焼いたハンバーグ入りのみそ汁は、八丁みそにトマトが加わってコク深いリッチな味わい。ブロッコリーやほうれん草、バジルをミキサーにかけて豆乳や白みそでまとめた緑のおわんは、クリーミーで香り豊かだ。子供の好きなチーズ、アボカド、トルティーヤなども投入。意外な相性に驚く。