内膜症不妊、酵素が原因? 韓国と米国のチームが発表

 子宮内膜症という病気の女性の一部は、不妊症になることが知られている。その原因は不明だが、韓国と米国のチームが「特定の酵素の不足が原因ではないか」との研究を米科学誌に発表した。治療法開発につながるかもしれないという。

 この病気は、子宮の内側の壁にしか存在しないはずの組織が子宮以外の場所にでき、月経の周期に合わせて発育と出血を繰り返すもの。強い月経痛や慢性の下腹痛、まわりの器官を癒着させて痛みが出るなどの症状がある。生殖年齢にある女性の10人に1人に見られる。

 研究チームは、子宮内膜症と診断され、不妊症でもある女性21人の子宮内膜を調べ、「HDAC3」と呼ばれる酵素が少ないことを発見。さらに、遺伝子操作でHDAC3を持たないマウスを作製し、不妊症になることを確かめた。