健康への影響が大きい「腸内環境」に関心が高まっている。腸の働きを整えて美容につなげようと、毎日の便の状況を記録するアプリが女性に人気だ。地域の食材や特産品を使って、発酵食品や食物繊維を組み合わせた腸に良い食事を、自治体と食品メーカーが共同で開発する動きも出ている。
イベント開催
腸内環境は、さまざまな細菌が強い影響を及ぼし、細菌のバランスが崩れると健康にマイナスに作用するとされる。
「腸の中がきれいになると代謝が促進され、美肌やダイエットにつながります」。6月の夜、東京都港区のアプリ運営会社「ウンログ」のオフィスで開いたセミナーで、20~30代の女性約20人が講師の話に聞き入った。
平成25年に設立された同社は、毎日の便の色や形、量などを記録するアプリを提供。若い女性を中心に約50万人が利用している。記録した内容に応じて「脂質の取り過ぎに気を付けて」などと食事についてのアドバイスも表示する。
ユーザーの女性を集めたイベント「ウンログ女子部」を定期的に開催。6月に参加した30代の女性は「アプリは機能がシンプルなので続けやすく、食事に気を付けるようになった。便についてのユーザー同士のコメントも参考になる」と話す。
イベントでのユーザーの声を生かし、コンビニのファミリーマートと共同で食物繊維を多く含んだ飲料「サラダスムージー」(198円)を開発、5月に発売した。田口敬社長は「さらに腸内環境改善のための活動を広げたい」と意気込む。