税滞納に「ミラーズロック」 徴収率アップへ山梨・北杜市が来月導入 (1/2ページ)

 山梨県北杜市は来月から、市税などの滞納者の自動車を差し押さえるため、県内の市町村で初めて車のドアミラーに装着する「ミラーズロック」を導入する。全国平均を下回る市税などの徴収率を引き上げる狙い。東京都主税局が開発したもので、納税期日から1カ月後に督促しても納税しない滞納者を対象に、所有する自動車を「国税徴収法」に基づいて差し押さえる。(松田宗弘)

 対象となるのは、(1)住民税(2)固定資産税(3)軽自動車税(4)国民健康保険税。

 市収納課によると、徴収率は平成26年度以降、上昇傾向にあり、28年度は94.6%。県内市町村の平均(93.0%)を上回ったものの、全国平均の96.6%には達しなかった。

 北杜市はこれまで、滞納者の財産状況を調査し、把握できる場合は給与や預金、不動産を差し押さえる方針で臨んできた。

 ところが、財産の把握が難しいケースもあり、自動車に着目したという。滞納者の車の所有状況は、県の自動車税、市の軽自動車税の徴収事務から分かっており、同課は「車社会の地方では、車の差し押さえは納税を促進する効果が高い」と強調する。

 市はこれまで、タイヤをロックする方式で差し押さえをしてきたが、作業がやや煩雑で、装着できない車種もあった。

「差し押さえになる前に市に相談して」