長野県健康福祉部は18日、平均寿命で男性1位の座を明け渡した滋賀県との生活習慣や死因にかかわる指標の比較結果を、健康づくり推進県民会議(会長・関健県医師会副会長)に示した。11項目の指標のうち、長野が上回ったのは、野菜摂取量だけだった。同部は「各都道府県が健康寿命の延伸に取り組む中、安閑としていられない状況が浮き彫りとなった」と危機感を募らせている。
指標の比較は、首位陥落の理由を探ろうと、初めて実施した。それによると、生活習慣では、運動習慣(1回30分以上の運動を週2日以上、1年以上継続)がある人の割合は、男性の45~49歳で長野が19・7%なのに対し、滋賀は21・3%となるなど、働き盛り世代(40~64歳)では男女いずれも滋賀が上回った。
生活習慣病のリスクを示すBMI(肥満度=身長の2乗に対する体重の割合)の指数は、長野の男性(20~69歳)が24・3、滋賀は23・9。女性(40~69歳)だと22・5、22・1となり、差は歴然だった。
死因をみると、脳血管疾患による死亡率(人口10万人当たり)は「45~49歳」の比較で、長野の男性は26・0だったが、滋賀は12・9。女性では6・1、4・4などと、総体的に長野が高い傾向にあった。