てっぱくで「GO!GO!特急列車」展 埼玉

583系の寝台の模型=さいたま市大宮区大成町の鉄道博物館
583系の寝台の模型=さいたま市大宮区大成町の鉄道博物館【拡大】

  • 手回し発電機を用いた「あずさ」と「スーパーあずさ」の速度比較=さいたま市大宮区大成町の鉄道博物館

 特急列車にスポットを当てた夏の企画展「GO!GO!特急列車 出発進行~!」が「鉄道博物館」(埼玉県さいたま市大宮区)で行われている。模型展示や映像を用いた特急列車紹介、手回し発電機による模型運転などがあり、特急列車を楽しく学ぶことができる。9月24日まで。

 特急列車は、昭和33年に国鉄東海道本線で運転を開始した「こだま」が、7時間半を要していた東京-大阪間を6時間50分で結んだのが始まりで、以来時代とともに人々に寄り添ってきた。

 高度経済成長期の43年に登場した寝台・座席両用特急系電車の583系は地価が高騰し、車両基地確保が困難だった当時に「昼も夜も走らせれば、基地を確保せずに輸送力を増やせる」との考えを具現化したものだ。企画担当者は583系が休みなく動き続ける様子を「当時の言葉でいうモーレツ社員」と評した。

 新幹線が普及した現在は約300キロ圏内の距離が“主戦場”で、新宿-松本間の中央本線E351系「スーパーあずさ」など各地で人々の自由な移動を支えている。同展では、手回し発電機で「スーパーあずさ」と、その前身で50年前に運転を開始した「あずさ」の模型を走らせて速度差を体感できるコーナーもある。

 担当者は「夏休みなので、たくさんの子供に楽しんでもらいたい。自由研究にも良いのでは」と話している。問い合わせは、(電)048・651・0088(同館)。