各都道府県で年齢構成を調整して比較した死亡率が平成27年に最も低かったのは、男女とも長野県で、最高は青森県だったことが、14日公表された厚生労働省の調査で明らかになった。年齢調整死亡率は5年ごとに出され、トップの長野は男性が2年以降6回連続、女性は2回連続だった。
年齢調整死亡率は、年齢の要素を排除して、都道府県の人口10万人当たりの死亡数で算出した。昭和35年から始まり今回で12回目。国民の健康水準の指標とされる。
全体的な死亡率は、男性486、女性255で、前回(22年)と比較すると、男性は58.3ポイント、女性は20ポイント低下し、状況は改善されている。
死因別ではがん、心疾患、脳血管疾患の三大要因による死亡率は、いずれも前回より低下した。脳血管疾患では、東日本が西日本より高い傾向にある。
都道府県別にみると、男性は長野、滋賀、奈良の順に死亡率が低く、青森、秋田、岩手の順で高い。女性は長野、島根、岡山が低く、高い方では青森、福島、茨城の順になっている。東北地方の死亡率が宮城を除いて高く、同省は「食事の味付けの好みによる塩分摂取量や運動習慣などが原因」とみている。