国立成育医療研究センターは、子供の睡眠時間と身長の伸びなどの関係を探ろうと、育児中に成長や生活状況を記録するスマートフォン向けのアプリで集めた大規模データを分析する研究を始めたと発表した。「寝る子は育つ」は本当かを科学的に解析することも狙う。
ITベンチャー企業が開発したアプリ「パパっと育児@赤ちゃん手帳」を利用。これまでに17万人以上が育児のメモ代わりに使い、子供の睡眠時間や排便の回数、身長や体重などの情報が蓄えられている。
同センターによると、同意が得られた1億件以上のデータを解析。主に1歳ほどまでを対象に、母乳とミルクの違いによる排便回数の関係や、身長と体重の個人差などの実態を明らかにすることを目指す。
同センター研究所の鳴海覚志室長は「全国のお父さん、お母さんに参加してほしい」と強調。研究で調べてほしい項目も広く募集するという。
研究にアプリを使うことには、従来の調査研究では難しかった大規模なデータを集められる利点がある。今年秋にも成果を発表したいとしている。