日本を訪れる中国人観光客は、「爆買い」「爆花見」などいわゆる“爆ツアー”で日本経済を下支えしている半面、そのマナーに対しては各地で厳しい目が向けられている。そんな中、人気観光地の京都でひと騒動あったのだが、そこは一流のおもてなし術か、京都市の担当者が中国メディアの取材に「中国人観光客だけが目立ってマナーが悪い訳ではない」との認識を示し、中国人観光客批判に一石を投じたようだ。
清水寺で傍若無人な振る舞い
話題になったのは、京都・清水寺の「音羽の滝」でのことだ。音羽の滝はパワースポットとしても知られ、山中からわき出る滝の水は、その水質のよさからも人気が高い。水は3筋に分かれて流れ落ち、それぞれ「学問成就」「恋愛成就」「延命長寿」の御利益があるといい、願いごとは欲張らず、このうちのひとつにするのがよいとされている。
マカオのメディアの報道を引用する形で台湾の自由時報が6月に報じたところでは、この音羽の滝で、中国人観光客とみられる男性が水が流れ落ちてたまる場所に直接入り、落ちてくる水をペットボトルに注ぎ入れていたという。これは水をくむために列をつくっていた人たちを無視した行動でもあったとも伝えられた。