文芸春秋は9日、村田沙耶香さんによる第155回芥川賞受賞作「コンビニ人間」を全文掲載する月刊誌「文芸春秋」9月号(8月10日発売)を、5万部増刷することを決めた。累計発行部数は64万部となる。同誌の増刷は又吉直樹さんの「火花」を全文掲載した昨年9月号以来で、芥川賞発表号の発売前の増刷決定は史上初という。
同誌9月号には「コンビニ人間」の全文や著者である村田さんへのインタビュー、選考委員の選評が掲載される。
「コンビニ人間」は7月27日に単行本が発売され、5刷30万部に達した。生活者に身近なコンビニが舞台ということもあり、過去10年の芥川賞受賞作の中では「火花」に次ぐ好調な売れ行きとみられる。このため、受賞作の全文が掲載される「文芸春秋」9月号についても書店からの引き合いが多く、急きょ増刷を決めた。
また同号では「総力特集 天皇『生前退位』の衝撃」と題し、天皇陛下が示された「生前退位」のご意向について大特集を組んでいるという。