東京中小企業家同友会は人手不足対策の一環として、ニートの戦力化の検討に乗り出した。既に一部の会員会社がアルバイトという形態で試験的に人材起用を開始。一定の成果を確認した。これに基づき、10月には若者を交えた討論会を実施することで、本格的な採用活動に向けてのルールづくりを目指す。
ニートを受け入れたのは、建設防水資材の販売施工を行う光栄商事(東京都練馬区)。就労支援を行う「ねりま若者サポートステーション」と連携しながら人材を探し出し、1回につき10人、延べ30人が作業に携わった。
作業内容は建物屋根の掃除やウッドデッキのタイル除去など、防水工事の下準備。内田勲代表取締役は当初、「ガラスの心臓なのではないか」といった不安感を抱いていた。しかし、実際の仕事ぶりを目の当たりにして「コミュニケーションが苦手なだけで、どうやったら効率的に進めることができるのか、といった点を考えてくれた」と、戦力として確かな手応えを感じたという。