日本製の美容フェースマスクの人気が、国内だけでなく海外にも拡大している。「歌舞伎」をデザインしたユニーク商品なども登場。中高年女性の需要を掘り起こしているほか“クールジャパン”を武器にインバウンド(訪日外国人観光客)の支持も獲得。素材の安心・安全感をアピールし、外国人にも販路を開拓している。(田村慶子)
売り上げ2ケタ増
「このマスクありますか」。大阪・心斎橋の東急ハンズ心斎橋店では、携帯電話で撮影した写真を店員に見せ、お目当ての美容フェースマスクを買い求める訪日外国人の姿が増えている。
「箱買いする外国人客もいますよ」と販売促進担当の森岩小織さん。中国人観光客らの“爆買い”も多く、5月の美容フェースマスク売り上げは前年同月比12%増と2ケタの伸びになった。
この店の一番の売れ筋は、意外にも化粧品メーカーの商品ではなく、和菓子を製造・販売する一心堂本舗(東京)の「歌舞伎フェイスパック」(2枚入り、900円)だ。