2015.2.1 17:08
機械部品などのもの作りに欠かせない「はんだ付け」の普及や技術向上に取り組む中小企業のオーナーがいる。滋賀県東近江市の精密機器メーカー「ノセ精機」社長の野瀬昌治さん(48)。伝統の技術を受け継ぐ方法が確立されていない点に目を付け、“独学”で勉強を重ね「はんだ付け協会」を設立。検定制度も創設して技術の“体系化”に努める。最近はアート制作にも応用するなど、はんだ付けの可能性を広げている。(和野康宏)
何ができる?
直径0・8ミリ、針金状の「はんだ」を長さ5センチに4本切り分ける。このうちの1本に「はんだごて」を当て、丸いふくらみを3つ、串団子のように作る。これが頭と胸、腹になる。
あとの3本は「へ」の字に曲げ、先ほど作った串団子の真ん中のふくらみに、はんだごてでくっつける。ニッパーで微妙な曲線を付けると6本の脚になった。
さらに細い直径0・3ミリのはんだで、あごや触角を作り、頭部に添えると「アリ」のできあがり。見事な腕を披露してくれた野瀬さん。このほかトンボやカエルなど、はんだ付けによるさまざまなアート作品がある。