【書評】『住んでいい町、ダメな町 自然災害大国・日本で暮らす』

2015.1.31 05:00

 ■地盤分析し土地の危険度確認

 住む場所を、間取りや利便性、周辺環境だけで決めてはダメ。大切なのは〈「この土地って自然災害、大丈夫?」という視点〉と訴える。

 例えば人気抜群の東京・自由が丘は、旧名を「谷畑(やばた)」といって谷筋の湿地帯だった。関東大震災では火災の起きた東京がいつもクローズアップされるが、じつは地震による建物の倒壊数は横浜の方が多かった。といったように「地盤」を基準に土地を分析。公共のウェブサイトなどを使って、土地の「災害危険度」を確認する方法もレクチャーする。事例は首都圏中心だが、日本のどこで暮らすにも必要な視点だろう。(大木裕子・著/1512円、双葉社)

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