過去の論争をひもとけば、子供の成長を喜んでくれる人ばかりではなく、「未婚の私には嫌み」「不妊治療中なのに」と落ち込む人もいる。鈴木さんもそうした心情をくむのはやぶさかではないが、「個人的な事情を知っていたら配慮はしますが、知らないのに『察しろ』といわれても無理」と反論する。
東京都の会社員、上田由紀子さん(44)=仮名=は1人暮らしの母親が毎年、孫に囲まれた写真を使う。「駄目と言うと母の人生を否定してしまう」と、撮影に協力している。
写真入り年賀状は以前からあったが、今はより簡単に作れるようになった。昨シーズンから、スマートフォンで撮った写真を使い手軽に作成できる年賀状アプリが増えたためだ。プリンターを使わず、デザインから印刷、投函まで対応したアプリもある。写真入りが増えれば論争が熱くなるとみられる一方、相手に応じて複数パターンを作るのも容易になる。年賀状作りに変化が起きそうだ。