エコナ発がん性 食安委「影響評価困難」 他の食品含めたリスク説明を (1/4ページ)

2014.8.3 07:15

 発がん性が懸念される成分が検出されたとして、平成21年に花王が販売を中止した特定保健用食品(トクホ)の食用油「エコナ」。安全性を評価していた内閣府食品安全委員会は今月7日、2年ぶりに作業部会を開いた。しかし、「健康影響評価は困難」とする評価書案を示した。(平沢裕子)

 市場にないから

 食安委のエコナの安全性審査は17年から実施。シリーズのマヨネーズがトクホに認められた際の、専門家からの「主成分のジアシルグリセロール(DAG)にがんの進行を促進させる可能性がある」との指摘がきっかけだ。

 審査中の21年、欧州で植物油などに含まれる「グリシドール脂肪酸エステル(GE)」について、「体内で分解されると、発がん物質の『グリシドール』になる危険性がある」と問題になった。花王が調査したところ、エコナにはGEが他の植物油より多く含まれていることが判明。GEについても検討することになった。花王は同年、念のためにエコナの販売を自粛、トクホの許可も取り下げた。

個々人の生涯発がんリスクを判断することは困難

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