市が介護と在宅医療を橋渡し 住み慣れた家で暮らし続ける (2/5ページ)

2014.6.14 18:05

 柏市がこうした取り組みを始めたのは、足元に日本の40年後を実践する地域があるからだ。東京オリンピックの年にできた豊四季台団地は高齢化率41%。かつて子育て世帯であふれた大規模団地は高齢化が進み、住民は階段の上り下りができなくなると、住み慣れた家を離れる。

 どうしたら、この町で暮らし続けられるか-。柏市と東京大学、UR都市機構の3者が平成21年から「まちづくり」を模索してきた。

 柱の一つが、在宅看取(みと)りの普及。だが当初、市内に年3人以上を看取る診療所はわずか5カ所。医療職と介護職の連携は薄く、市民は「状態が悪くなったら入院」という雰囲気だった。

 柏市は柏市医師会とタイアップ。医師会は主治医・副主治医制をつくり、訪問診療を行う主治医の負担を軽減。市内10病院と取り決めを交わし、▽在宅患者の急な状態悪化は在宅医が診る▽必要な入院は退院元が受け入れる-などを決めた。

 市は薬剤師や訪問看護師、ケアマネジャー、リハビリ職などに呼び掛け、医師会と一緒に在宅医療研修を実施。「すごいハードな研修」(関係者)を通して「顔の見える関係づくり」を進めてきた。

柏市にスーパーマンはいないけれど…

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