看護師や助産師などの看護職員の就労支援を行う全国のナースセンターで、平成24年度の看護師の求人倍率が平均3・17倍と11年度の調査開始以来初めて3倍を超えたことが14日、日本看護協会のまとめで分かった。協会は「看護師の資格を持ちながら結婚などで退職し復職していない『潜在看護師』の復職支援などに力を入れたい」としている。
まとめによると、助産師なども含めた看護職員の求人倍率が高かったのは愛知県(4・11倍)▽長野県(3・92倍)▽愛媛県(3・78倍)▽福島県(3・40倍)▽三重県(3・39倍)-の順。
病院や介護保険施設などの求人の約7割は常勤の看護職員を求めていたが、求職者の半数近くは非常勤やパート勤務を希望していた。協会によると「常勤で働きたい人は減少傾向にある」という。
協会は毎年、各都道府県に置かれるナースセンターでの求人動向を分析。資格を持ちながら働いていない「潜在看護師」は71万人いるという研究結果もあり、厚生労働省は看護師の登録制度を検討し、看護師の離職防止や再就職支援策を進めている。