“目力看板”神戸で議論呼ぶ 放置自転車激減、効果抜群も「子供泣く」 (1/5ページ)

2013.12.21 18:37

本当の「目力」で放置自転車の駐輪防止を狙った看板。効果は抜群だったものの、「子供が泣く」「神戸の景観にはいかがなものか」といった声も寄せられているという=神戸市中央区

本当の「目力」で放置自転車の駐輪防止を狙った看板。効果は抜群だったものの、「子供が泣く」「神戸の景観にはいかがなものか」といった声も寄せられているという=神戸市中央区【拡大】

 その迷惑駐輪、見られてますよ-。放置自転車の撲滅を目指し、神戸市が人の目元の写真を用いたユニークな“目力”看板を設置するなどの社会実験を実施中だ。兵庫県警科学捜査研究所も協力し心理学を駆使した看板で、設置場所の放置自転車が以前の約1割にまで激減するなど効果はてきめん。「これほどまで効果があるとは」と担当者は驚きを隠さないが、一方で、神戸は洗練されたイメージでファッション都市として定着しているだけに「神戸の景観にふさわしくない」との批判も。さらに、見ようによっては四六時中、通行人に「メンチをきっている(=にらみつける)」状態でもあり、「子供が泣く」との苦情も寄せられているといい、議論を呼んでいる。(有年由貴子)

 看板で「にらみ」きかす

 買い物客や観光客らでにぎわう神戸の玄関口・三宮。そのすぐ南にある神戸国際会館南側の歩道に、11月中旬、男性の目元をアップにした写真の看板が立てかけられた。

 高さ約1メートルと約60センチの2種類の看板計12枚が、抜群の“目力”で、自転車で行き交う市民に「にらみ」をきかす。

 そばを通りかかった同市垂水区のアルバイトの女性(51)は、看板を見て「じっと見られている感じがして、避けたくなりますね」と苦笑いを浮かべた。

市が頭を悩ませ続ける放置自転車

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