2013.10.19 19:13
1冊の本をきっかけに「統計学」がブームになっている。難解な学問のようにも感じられるが、21世紀に生きる人間は身につけておくべき知識らしい。今年は国際統計協会などが指定した国際統計年で、日本では18日が統計の日。いま急速に広がるブームの背景を探った。(伊藤洋一)
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人気アイドルグループ「AKB48」の大島優子さんがほほえむ「住宅・土地統計調査」告知チラシとともに、統計に関する書籍がズラリと並ぶのは東京都千代田区立日比谷図書文化館の一角。11月上旬までの限定コーナーだ。
「おもしろいのに貸し出しが少ない分野に興味をもってもらいたい」と、高橋和敬ゾーンマネジャーが昨秋に企画した。昭和5年の統計資料を“蔵出し”として展示するほか、ふだんは点在している統計本を集約したところ、ビジネスマンを中心に貸し出しが急増したという。
「1年前では考えられなかった現象。連動して『統計調べ方講座』を企画したところ、3回とも定員に達した」と、最近のブームを実感する。