いまだ厳しい状況が続く就活戦線。その現状を如実に示す調査結果が出た。(夕刊フジ)
明治安田生命が今春就職を予定している新卒男女を対象に実施したネット調査(有効回答者数966人)によると、内定企業数は6割以上が「1社のみ」と回答。平均でも1・70社だった。就職活動の満足度は68・3%と3年連続で70%を割り、内定数、満足度とも直近5年間で最も低い水準となった。
老後に対する意識については、前年より約5ポイント多い76・9%が「不安を感じる」と回答。具体的には「生活資金などのお金」(43・3%)や「公的年金」(27・7%)、「介護」(10・1%)と続く。日本の未来を担う世代なのに、早くも将来の展望に不安を抱いているようだ。
就職先を選んだ理由のトップは2年連続で「仕事のやりがい」(43・4%)で、「会社の安定性」(34・4%)を上回った。全体の半数近くが地元企業への就職を選んだのも顕著な傾向。特に、震災復興に取り組む東北地方は64・0%と全国的に最も高い割合を示した。
就職氷河期に身を置きながらも、“やりがい”や“地元への貢献”といった明確な目的意識で就職先を選んだ若者たちの姿が浮き彫りになった調査だ。