■日本の審査官を世界中で活躍させたい
新しい特許技監に7月5日付で就任した嶋野邦彦氏。地域や中小企業に対する施策や、特許庁の人材などについて聞いた。
--地域や中小企業向けの施策をどう考えるか
「地域や中小企業という概念は意外に分かりにくい。要は、いろいろな立場の方がいて(知財関連でも)“資力の格差”“地域の格差”“情報の格差”などさまざまな格差がある。その克服は大事で、特許庁にとり“不易”(普遍的本質的)な仕事の一つだ。できることはどんどんやっていく。例えば7月31日、関西エリアの総合知財支援拠点として大阪市にINPIT-KANSAIを開いた。特許庁や関連機関のサービスが首都圏と同様に受けやすくなった」
--格差是正に具体的な目標はあるのか
「昨年から地域・中小企業支援のための地域知財活性化行動計画を策定し、中央、各地域レベルで支援目標を掲げ推進を始めている。どこが弱いか、どこを活性化するかは地域ごとで考えることになっている」
--特許庁の使命には世界のユーザーへの貢献もある