平成27年2月に自殺し、長時間勤務による労災が認定された西日本高速道路(大阪市)の男性社員=当時(34)=に違法な残業をさせていたとして、神戸西労働基準監督署が今年6月23日、労働基準法違反の疑いで、法人としての同社と、関西支社長や男性の上司ら計7人を書類送検したことが10日、関係者への取材で分かった。
関係者によると、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたとみられる。
送検容疑は26年10月~27年2月、労使協定で定めた上限の月90時間を超える違法な長時間労働をさせたほか、一部賃金を支払わなかった疑い。
男性を巡っては、遺族が今年2月、業務上過失致死容疑で関西支社長ら計8人の告訴状を神戸地検に提出。告訴状では、26年10月から神戸市垂水区の第2神明道路事務所に勤務した男性の時間外労働は最長で月に約178時間で、約36時間連続の勤務もあった。
西日本高速は「ご冥福をお祈りし、ご遺族に心よりお悔やみ申し上げる。二度と起こらないよう、労働時間の正確な把握を徹底し、捜査に全面的に協力する」とコメントした。