英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が23日に実施され、24日にかけた開票作業の結果、離脱支持が51.89%と残留支持の48.11%を上回り、離脱派が勝利した。EU残留を訴えてきたキャメロン首相は24日、国民の判断を尊重するとして辞意を表明。次期首相がEU離脱の具体的手続きを進めるべきだとの認識を示した。
EUが1993年に正式発足して以来、加盟国が離脱すれば初めてとなる。欧州の主要国として発言力が大きい英国の離脱はEUの弱体化につながり、EUに懐疑的な他の加盟国が離脱に追随する恐れもある。選挙管理委員会によると、離脱1741万742票、残留1614万1241票。投票率は72.2%。
離脱支持が過半数となった背景には、EUから英国への移民流入や、EUの権限拡大に対する国民の反発などがあるとみられる。
28、29日のEU首脳会議でキャメロン氏が国民投票の結果をEU側に正式に説明する見通し。(ロンドン 岡部伸)