【太陽の昇る国へ】政権の自己都合解散に大義なし 幸福実現党党首・釈量子 (1/3ページ)

2016.4.15 05:00

南シナ海の南沙諸島で巡回する中国人民解放軍の海軍兵士。国防強化は喫緊の課題だ=1月(新華社=共同)

南シナ海の南沙諸島で巡回する中国人民解放軍の海軍兵士。国防強化は喫緊の課題だ=1月(新華社=共同)【拡大】

 --ここにきて、安倍晋三首相が会期末に衆院解散に踏み切り、憲政史上3度目、30年ぶりの衆参ダブル選挙が行われるのではないかとの見方もなされています

 解散は首相の専権事項であり、幸福実現党としては受けて立つのみです。しかしながら、消費税の10%への再増税を先送りし、国民にその是非を問うというのであれば、一昨年暮れの衆院選と全く同じ構図です。「再び延期することはない」と明言して解散したことを、安倍首相はよもやお忘れではないでしょう。党利党略を優先し、数百億円もの国費のかかる選挙を政権浮揚の道具に使うのはやめていただきたいと思います。

 安倍首相には、大義なき解散ではなく、消費増税によりアベノミクスが崩壊し、日本経済の停滞を招いたことを潔く認め、内閣総辞職を行うのが筋であると申し上げたいと思います。

 --財政再建の観点から、来年4月に予定通りの増税を求める意見もありますが

 私たちは一貫して増税の中止、5%への減税を訴えてきました。実際に全国を回っていても、「消費税率の引き上げにより経営が行き詰まっている」との切実なお声に数多く接しています。国民生活や企業経営に甚大なダメージをもたらす増税が、財政再建に寄与するとは考えられません。財政再建に必要なのは、高い経済成長の達成による税収増であり、そのためには、大胆な減税をはじめとする実効ある成長戦略の実施が急務です。

 そもそも1000兆円超もの巨額の財政赤字を形成した主犯は、長年にわたり、選挙を見据えたバラマキ政治を行ってきた歴代の自民党政権にほかなりません。失政のツケを増税という形で国民に負わせるのは道理に反します。

 なお、幸福実現党としては、高い経済成長の実現と併せて、年金制度の抜本改革など歳出抑制も進めることで、財政赤字の解消は可能だと考えています。

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