■自分、世界、未来を拓く人材育成
□立教大学総長・吉岡知哉氏
2024年に創立150周年を迎える立教大学。時間や空間という壁を超えてつながりあうグローバル化が進む中、多様な価値観を認め合いながら、果敢に自分に、世界に、そして未来に挑む真の国際人の育成に取り組む。吉岡知哉総長は「ビジョン策定の過程で立教の価値を再発見した。それはリベラルアーツ教育であり、国際性。この立教らしさは受け継いでいかなければならない」と強調する。そこで次世代につなげる立教の姿を聞いた。
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≪リベラルアーツと国際性を柱に3つのバリュー≫
--15年10月に次の10年に向けた中長期ビジョン「RIKKYO VISION 2024」を発表した
「過去、現在、未来という時間的流れの中で未来から現在を見る。一方で過去から現在を見る。遠くに視点を置くことが大事だ。空間的にも外国から日本、宇宙から地球を見る。現在の時間や空間を超える視点から創立150周年にあたる24年の立教の姿を考えた」
「ビジョンはトップダウンで策定することが多いが、立教は『10年後にどういう大学でありたいか』という将来像を示すのが中長期ビジョンであるとの考えから、10年後を担う層の教職員を中心に卒業生、在学生からも広く意見を求め議論し集約した。ボトムアップにしたのは、一人一人が自らのこととして立教の将来を考え、行動し、新しい未来を切り拓くというプロセスにこそ、大きな意味があると考えたからだ」