特許庁は13、14日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で、ビジネスマンだけでなく主婦や学生などを含め広く一般の人が参加できる新たな講演・展示会、「TOKYO IP COLLECTION 2015~知的財産のこれまでとこれから~」を開催し、過去から未来に至るさまざまな知財に触れる機会を提供する。
2015年は、初代専売特許所長(特許庁長官)となった高橋是清らによって専売特許条例(現・特許法)が制定されて130年目の節目に当たる。「従来、知財の企業担当者や専門家などを対象にした企画が多かったが、その裾野を広く拡大したいと考えている。特許庁の若手の発想や感性を生かして新たな試みに挑んだ」(前田仁志企画調査課長)という。
担当の岩谷一臣総務課企画調査官は「若者にも親しみやすいキャッチーなタイトルにして特許やデザイン分野などで起きている事象を分かりやすく解説、討議する講演会に加え、燃料電池車をはじめとする日本で開発された最新の発明や歴史的な家電製品を展示する」という。
特許庁は最近、同庁や知財のイメージを刷新するための手を打ち始めている。例えば3月に創刊した「特許庁ステータスレポート 2015」(約100ページ)もその一つだ。例年、5、6月に公表される「特許行政年次報告書」(2分冊、計約600ページ)の速報版だが、若手の発案で一般の人も読みやすいように文章や図表を分かりやすくまとめただけでなく、デザインをスタイリッシュな日本語、英語の併記にして海外居住者用の広報ツールにもなるように仕立てた。