ドイツ旅客機の墜落は防げたはず 操縦士の自殺を想定外にするな (1/3ページ)

2015.5.9 17:10

【一筆多論】木村良一

 猛スピードで急降下する機体、何度もドアをたたいて「開けろ」と怒鳴る機長、泣き叫ぶ乗客たち…。まさに地獄絵だ。

 3月24日に起きたドイツ旅客機の墜落は、27歳の副操縦士が乗客乗員計149人を道連れに機体を故意に山肌に激突させて自殺した疑いが濃厚になっている。

 自殺など操縦士が意図的に起こす事故は想定外といわれ、安全運航上の盲点だ。しかし調べていくと、操縦士の自殺は過去にいくつか起きている。

 たとえばシンガポール航空の子会社シルクエアの旅客機(B737)が1997年12月にスマトラ島に墜落して乗客乗員104人全員が死亡した事故は、インドネシア政府の調査の結果、機長が自殺を図った可能性が強い。機長は先物取引で多額の損失を抱えていたうえ、数カ月前に着陸進入のミスを隠そうとしたことがばれて降格させられていた。

 99年10月、米東部海岸沖に墜落して乗客乗員217人全員が死亡したエジプト航空機(B767)の墜落では、米運輸安全委員会(NTSB)が「副操縦士が意図的に墜落させた」との最終報告書を公表している。回収されたボイスレコーダーには「神にすべてを委ねる」と話す副操縦士の声が録音されていた。

マレーシア航空機が南シナ海上で消息を絶った事故も自殺説が有力

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。