■政治に求められるものは何か
過激武装組織IS(イスラミックステート)によって、湯川遥菜さん、後藤健二さんが殺害されました。残虐で卑劣なテロ行為を、断固として糾弾します。今こそ国際社会が結束して、国連安保理決議に基づき、外国人戦闘員の参加を阻止し、資金源を断つなど、孤立させ、追いつめ、武装解除と解体に追い込んでいくことです。同時に、このような事態を繰り返さないためにも、この間の日本政府の対応について冷静な検証が必要です。
私は、そういう立場で今月3日の予算委員会で安倍晋三首相に質問しました。
◆政府の対応について冷静な検証を
安倍首相は1月17日にエジプトで「ISと闘う周辺各国に2億ドル支援する」と演説しました。このフレーズの中には「非軍事の人道支援」という言葉はありません。そのことを強調したのは、ISによる殺害予告後の21日のイスラエルでの記者会見でした。
私は安倍首相に「湯川さんと後藤さんがISに拘束されていることを知っていながら、総理がこのような演説を行えば、2人の日本人に危険が及ぶ認識があったのか、なかったのか」と問いました。安倍首相は私の質問に「テロリストに対して過度な気配りをする必要はない」と答弁しました。
私はテロリストに「気配りをしろ」などとは一言も言っていません。拘束された湯川さんと後藤さんに「気配り」をしたのかを問うたのです。すると、安倍首相は、「小池さんはISを批判してはいけないと言っているような印象を受ける」と答弁。議場は騒然となりました。