2015.1.7 19:59
ビニール片にプラスチック、歯…。次々と明らかになったマクドナルドの商品への4件の異物混入。日本マクドナルド側は7日の会見で異物混入は「重大な事案」との認識を示したものの、安全性には問題はなく販売中止の措置は取らないと強調した。ただ、一部では具体的な混入理由は「不明」と繰り返し、消費者の不安や疑問に対する明確な答えはなかった。
「食の安全安心を図る上で異物混入は重要な問題とらえている」。会見で、日本マクドナルドホールディングスの青木岳彦上席執行役員はこう訴え、対応に万全を期す考えを示した。
歯が混入したケースは昨年8月。大阪の店舗のドライブスルーでビッグマックセットを購入した客が「ポテトの中に入っていた」と届け出たという。マクドナルド側は、店員に聞き取り調査を実施し、歯が欠けるなどした店員がいないことを確認したとする。
歯の分析を専門機関に依頼したが、揚げるなどした油の付着は確認されず、混入理由を問われると、日本マクドナルドの菱沼秀仁上席執行役員は「現時点で(提供過程での混入は)考えられない」などとし、暗に店舗側に非がないことを強調する場面も見られた。
公表が遅れたことについて青木上席執行役員は「(公表は)品質や健康に重大な影響を及ぼすものが対象」などとし、デザートの「サンデーチョコレート」で子供が負傷した昨年12月のケースも含め、大きな広がりは予想されなかったなどと説明。他の異物混入事例や年間の件数などについても公表を避けた。
一方、サンデーの異物混入を除く3件の原因は究明されていないが「品質に問題はない」とした。青木上席執行役員は「自分の家族にも自信を持って食べさせられる」と繰り返した。