大阪-淡路洲本の連絡船、16年ぶり復活へ 地元の強気な“皮算用”とは (1/5ページ)

2014.10.14 06:36

平成11年の廃止直前まで運航していた高速船=大阪府岬町の深日港(町提供)

平成11年の廃止直前まで運航していた高速船=大阪府岬町の深日港(町提供)【拡大】

  • かつて淡路島の洲本港まで結んでいたフェリー=大阪府岬町の深日港(町提供)
  • 平成11年の廃止直前まで運航していた高速船(池田良穂教授提供)
  • 深日-洲本を結ぶ連絡船航路復活の見通しについて発表する田代堯・岬町長(左)と池田良穂・大阪府立大大学院教授=9月22日、関西国際空港

 戦前から運航を続けてきたものの、平成11年の明石海峡大橋開通の影響で廃止された、大阪府岬町・深日港と兵庫県・淡路島の洲本港を結ぶ連絡船。それを岬町が来年秋にも復活させる方針を明らかにした。背景には関西国際空港の好調な利用があるという。これまでも時代の荒波に翻弄されてきた連絡船。全国的にも珍しい、一度は廃止された航路の復活に乗り出した地元の強気な“皮算用”とは-。(吉村剛史)

 有望な競争力

 「昨今はサイクリング・ブーム。船には自転車も積めるようにしたい」

 9月22日、連絡船復活の方針を明らかにした岬町の田代堯町長は、こう自信たっぷりに語り、期待に胸を膨らませた。

 町が同時に発表した連絡船の需要予測調査の結果によると、片道運賃を千円前後に設定すれば「十分な黒字」が見込めるという。

 「最初は『(復活しても)どうかな』と疑問に思ったが、結果として、かなり有望な競争力を持つ航路であることが分かった」

 こう語るのは、町から調査の委託を受けた府立大大学院工学研究科の池田良穂教授(船舶工学)だ。

大阪・難波以南から洲本までの利用者を100%を獲得できることが判明

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