「STAP(スタップ)細胞」論文問題を通じて、論文やリポートにインターネット上の情報を丸写しする「コピペ」が、研究者や学生に蔓延(まんえん)していることが明らかになった。九州の大学でも、コピペは大きな問題となっており、各大学は「対岸の火事ではない」と、丸写し部分を検出するソフト導入や倫理教育の見直しなど対策を急いでいる。(奥原慎平)
「コピペ」はパソコン用語「コピー・アンド・ペースト」の略。クリックなど簡単な動作でネット上の文章や画像をパソコンに取り込み、別の文章に貼り付けることを意味する。
理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子氏をめぐっては、英科学誌ネイチャーが掲載したSTAP細胞の論文に、異なる実験の画像が切り貼りされたことや、過去に早稲田大に提出した博士論文で、NIH(米国立衛生研究所)のサイトからの「コピペ」疑惑が浮上している。
こうしたコピペ問題は、わが国研究機関最高峰の理研だけでなく、各地の大学に広がっている。