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離着席と同時ログイン・オフ イージーディフェンス、カード信号で情報漏洩防ぐ

 パソコンのセキュリティー機器・ソフト開発などを手掛けるイージーディフェンス(神奈川県藤沢市)は、パソコンの自動ログイン・ログオフ機能を実現する「iLUTon(イルトン)」の販売に注力する。大手販売代理店2社と年内に提携するほか、特定マーケットに強い代理店を開拓。2020年に1万5000台の販売を見込む。5年後の24年には27万台強まで増やす計画。

 企業内での情報漏洩(ろうえい)が後を絶たない中、イルトンのソフトをパソコンに取り込みレシーバー(信号受信装置)をUSBコネクターで接続。使用者が信号を発信するカードを首から下げておくだけで、席を立つと自然とログオフされ、席に戻るとログインする。いつもと同じ自然な行動がオフィスのセキュリティーを守り、ログオフしなかったため生じるデータ漏洩リスクなどを減退できる。

 石原健一代表取締役は「離席するときログオフしなさいと口酸っぱく言っても、面倒なためできない。そこで、やってあげる仕組みを作った」と開発の背景を語る。煩わしいログイン時のパスワード入力や忘れがちなログオフを意識しなくてすむ。

 またパソコンのログイン・ログオフから稼働状況を把握できるため、テレワークなどの勤怠管理やメンタルヘルス予防ができるほか、工場や建築現場など外部でパソコンを使う場合は短時間の離席でも大変危険なため有効という。

 同社は16年12月に設立。今年1月からイルトンの販売を始めた。技術開発が一段落し、経営資源を市場開拓に注力する態勢が整ったため、来年から本格的に売り出す。ターゲットは国内で使用されている業務用ウィンドウズパソコン2300万台で、5年後にはこのうちのシェア1%を狙う。海外進出も視野に入れる。

 このため、大手販売代理店2社と契約を締結し販路拡大を狙う。さらに病院・介護などプライバシー性が高い情報を扱ったり、役所やオープンオフィスなど不特定多数がパソコン周りに出入りしたりするなど特定市場に強い企業約20社と代理店契約を結ぶ考え。

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