バク宙は、日本語が話せる外国人材の自己PR動画を見て選考できるマッチングサービス「JIKOPY(ジコピー)」のデータベースを早ければ年内にも公開する。マッチングスピードを上げるには人材紹介会社などに開放するほうが得策と判断した。また、就職した外国人のビザ申請書の管理や生活サポートにも乗り出す。この事業を担ってきた川上明取締役は「日本で働く外国人のためのITインフラを目指す」と意気込む。
--サービス開始から2年がたった
「登録している外国人は2万3000人に達し、100人強を企業に送り込んだ。当社がSNS(会員制交流サイト)事業で培ってきたユーザー獲得ノウハウを生かし世界中から集めている。登録者は20~30代がほとんどでフィリピン、インド、ベトナム、インドネシア、マレーシアが多い。成約者は日本語能力が高い人で中国、韓国、台湾、ベトナムが多い。教育レベルをみると、日本国内および海外の大学・大学院以上の最終学歴を持っている」
--JIKOPYを始めた理由は
「SNS事業を手掛ける中で分かったことだが、日本語の勉強は大変にもかかわらず話せ、しかも日本で働きたいという外国人は少なくない。日本の労働人口は減っており、仕事を紹介できると判断した。日本企業にとって外国人採用のハードルは高いが、マイナビやリクナビなどの媒体を使っても学生優位の買い手市場の今では競争激化で採用できない企業は多い。特に地方で不人気業種の中堅・中小企業は難しいので、JIKOPYを提案してきた」
--特徴は
「外国人が日本語で自己PRするので、日本語能力が一目瞭然で分かる。情報発信は日本語のみで、外国語での問い合わせは無視。日本語情報に反応できる外国人のみサポートしてマッチングにつなげる。それだけに日本人に引けを取らない優秀な外国人が多く登録している。また初期費用はゼロ円の完全成果報酬なので、外国人採用の経験がなくても安心して何回でも選考できる。企業は採用の範囲・視野を広げるべきだ」