スズキ検査不正に「猛省求める」石井国交相が強く非難

12日、検査不正に関する記者会見で頭を下げ陳謝するスズキの鈴木俊宏社長(右)ら=東京都港区(飯田英男撮影)
12日、検査不正に関する記者会見で頭を下げ陳謝するスズキの鈴木俊宏社長(右)ら=東京都港区(飯田英男撮影)【拡大】

 石井啓一国土交通相は16日の閣議後の記者会見で、4月12日にスズキが報告した完成検査の運用状況について、「極めて遺憾であり、スズキに対しては猛省を求める」と、厳しい口調で非難した。特に「平成28年に型式指定申請時の燃費不正事案が問題となっていたにもかかわらず、再びこのような問題を引き起こしたことは、コンプライアンス(法令順守)意識への疑念すら生じる」とし、改善が進まなかったことを問題視した。

 スズキの報告によれば、新車製造の最終工程である完成検査で、ブレーキ検査において不合格を合格とするなどの不正行為が最近まで行われていたことや、無資格者による検査が行われていた事実がありながら、工場レベルで組織的に隠蔽(いんぺい)していたことも判明した。

 石井氏は「国交省ではリコール(回収・無償修理)の迅速な実施と業務改善の徹底について適切に対処する」とした上で、「報告内容を精査し、対応が必要な場合は厳正に対処する」と語った。