日本電産、オムロン子会社を1千億円で買収 車載モーター分野を強化

 日本電産は16日、オムロンの完全子会社で自動車向け電装品を手がけるオムロンオートモーティブエレクトロニクスを買収すると発表した。オムロンが保有する全株式を、公正取引委員会の審査を経て今年10月をめどに取得する。買収予定額は約1千億円。

 電気自動車の普及や自動運転車の開発が進む中、日本電産は車載モーター事業を今後の成長領域の要と位置付けている。平成26年にもホンダ子会社の制御装置メーカーを買収した。自動車関連の電装品を幅広く供給することにより、主力であるモーターの販売競争力を強化する戦略だ。

 オムロンオートモーティブエレクトロニクスは、レーザーレーダー技術や運転者の身体状態などを監視する技術に強く、日本電産は「今回の買収により、将来の自動運転に必要なセンサー製品群がほぼそろう」としている。