日産副社長、近く辞任へ 幹部離脱続く

日産自動車のダニエレ・スキラッチ副社長
日産自動車のダニエレ・スキラッチ副社長【拡大】

 日産自動車の世界販売戦略を担当するダニエレ・スキラッチ副社長が近く辞任する見通しであることが16日、関係者への取材で分かった。電気自動車(EV)の事業戦略も担っており、経営戦略に影響が出る恐れがある。前会長カルロス・ゴーン容疑者が昨年11月に逮捕されてから、幹部の離脱が続き混乱は収まっていない。

 スキラッチ氏は既に上層部には辞意を伝えたとみられる。中国で開催中の上海国際モーターショーに出席した後、6月の定時株主総会の前にも辞任する見通し。日産の広報担当者は「コメントしない」としている。

 スキラッチ氏は2015年、トヨタ自動車からゴーン容疑者に引き抜かれ、副社長に就任した。17年からは、日本を含むアジア・オセアニア地域事業全体のトップも務める。