パイオニアは15日、「あおり運転」対策として需要が高まるドライブレコーダー分野に本格参入すると発表した。同時に、「カロッツェリア」ブランドで今夏発売するカーナビの新モデルもお披露目した。新モデルの発表は、3月に香港投資ファンド傘下に入って以来初めて。
ドラレコは、車の前後を同時録画できる2カメラ型3機種(想定本体価格3万~3万5千円)を7、8月に投入する。夜間の少ない光量でも鮮明に撮影できる機能や、駐車中も衝撃を感知して録画する24時間監視モードなどを備えた。
ドラレコの平成30年の国内販売台数は、前年比28%増となる139万台(GfKジャパン調べ)。高機能製品に人気があり、平均単価は上昇傾向だ。
一方、カーナビは主力の「楽ナビ」シリーズを5年ぶりに刷新した。6機種(7万5千~11万5千円)を6月に発売する。従来比2・4倍の高解像度HDパネルを搭載し、操作画面も使いやすく変更した。オーディオ分野の強みを生かし、車種ごとに最適な音響設定に切り替えられる新機能も載せた。
パイオニアによると、市販カーナビの昨年の国内出荷台数は前年比横ばいの約143万台。15日、東京都内で会見したパイオニア販売の蒲生宣親社長は「堅調に推移するだろう」と述べた上、「ネットに常時接続するコネクテッドカーなどを念頭に、今までと異なるカーナビ像の模索も急がれる」と語った。