イスラエルの民間団体「スペースIL」は11日、2月に打ち上げた探査機「ベレシート(創世記)」の月面着陸が失敗したと発表した。成功すれば民間初だったため、注目を集めていた。これまで月面の着陸探査に成功したのは米国、旧ソ連、中国のみ。イスラエルは4カ国目となることを目指したが、かなわなかった。
月には水が氷の状態で存在し、将来的に人間が活動する際の飲料などに使える可能性があるため、各国の官民の間で水資源獲得を狙う探査計画が相次いでいる。ただ資金が限られる民間の成功は容易ではないことが示された。
スペースILは「近くまでは行ったが、月への完全な着陸はできなかった」とコメント。イスラエル国内で様子を見守ったネタニヤフ首相は「再挑戦しよう」と訴えた。(共同)