野村ホールディングス(HD)傘下の資産運用大手、野村アセットマネジメントで、1日付で初の女性社長に就任した中川順子氏(53)が共同通信のインタビューに応じ、若年層の資産形成などを支援し「投資を身近に感じてもらいたい」と抱負を語った。多様性のある組織づくりにも意欲を見せた。
貯蓄から投資への流れを政府が推進する中、自社が組成する投資信託などを通して「投資家の裾野を広げたい」と意欲を見せた。
「人のお金を預かって運用する大事な仕事だ」と強調し、組織の信頼感や金融商品の質の向上にも力を入れる考えを示した。
中川氏は1988年に野村証券(現野村HD)に入社。支店の窓口業務などを担う一般職から総合職へ転じた。野村HDで初の女性役員となり、財務統括責任者(CFO)などを歴任した。
2004年には夫の海外勤務を機に退社し、08年に知人の誘いでグループ会社に戻ったという経歴も。約900人の社員を率いる心構えとして「お客さまのニーズの変化に合わせるためには異なる考え方が必要だ。多様な人に頑張ってもらいたい」と語った。